株式会社お菓子のみやきん

[事業名]青森県産機能性ごぼうチップス・機能性ポテトチップスの開発と販路拡大
[補助金の主な使途]パッケージデザイン費・試作品原材料費・HP製作費

 

老舗菓子店の新たな挑戦~県産素材で体に良いお菓子を~

 

老舗の新たなブランド計画

 七戸町に本社を置く老舗菓子店「お菓子のみやきん」。言わずと知れた献上銘菓・駒饅頭をはじめ、アップルパイやバウムクーヘンなど和洋菓子を製造・販売している。「ほんの一口でほんとうに至福の時間が来るようなそんなお菓子をつくってみたい。」という目標を掲げる同社は1つ1つ真心をこめて商品を作っている。
 そんな老舗菓子店だが、新たな試みとして自社ブランド「みやきんハーヴェスト」を立ち上げた。このブランドは、青森県産素材を使って人工甘味料等を使わず、栄養価の高い食品を作ることをこだわりとし、第一弾としてりんごやカシスを餅大麦やチアシードなどにくるみ、焼き上げたクッキーを販売している。一食分として置き換えが可能なほど満足感を得られえる食感が特徴だ。そして第二弾となる商品として県産じゃがいもとごぼうを使った「まるごと青森県産チップス・スティック」を開発した。「切り方や揚げ方には非常に苦労しましたが、自社の他製品にも使うこだわりのこめ油を使用し、県産素材を使ったヘルシーで体に優しいスナック菓子ができました。」たくさんの試作を重ねた新商品は、満足の出来栄えとなった。

 

お菓子を食べながら健康に

 この商品開発を行ったきっかけは、現在の菓子市場だという。「お菓子の市場規模をみると、年々チップス類の販売額が拡大傾向にあります。また、近年は健康志向の商品が多いこともあり、大手メーカーの参入が多い中、当社としても青森県産の食材を使ったジャンク感の少ない、からだにやさしいチップスを作りたいと思いました。また、ごぼうのチップス類は市場にほとんど出回っておらず、県産食材のPRになると思っています。」と宮沢社長は語る。お菓子の対極ともいえる健康を考えた商品を作るため、まずは食材にこだわったそう。じゃがいもは横浜町産、ごぼうは三沢市産を主に使用し、塩も津軽海峡の塩を使っている。化学調味料は不使用で、チップスはビタミンB1を、スティックはビタミンCを摂取できる。試作中は「ABC(あおもり食品ビジネス)相談会(現FB相談会)」を活用しながら商品コンセプトを整え、製造方法は青森県産業技術センター・農産物加工研究所にアドバイスをもらうなど、各機関に様々な手助けをしてもらったという。現在は、手作り・手揚げで製造するこだわりぬいた商品となった。

 

商品のブラッシュアップに集中

 「コロナ禍による往来の制限で展示会の出展などができませんでしたが、ある意味では、商品の開発に専念できた良い期間だったかもしれません。」と笑いながら語ってくれた宮沢社長。試作期間中は、パッケージデザインやHP、何度も繰り返し行った試作品開発などに助成金を活用することで、効率的に商品のブラッシュアップを重ねたようだ。

 

 

青森県産品のいいところをアピールしたい

 商品の売り込みのため首都圏などの催事に積極的に参加している宮沢社長は、「青森と言ったらりんごやにんにくのイメージが強く、ごぼう、長芋、カシスの名産地であることが知られていません。県内には良い食材が豊富にあるので、お菓子を通じて全国・全世界に青森県をアピールしていきたいと思っています。」と語る。ごぼうスティックについては生産量の関係から原材料が入手しやすく、希少性もあるため、興味を持ってもらえることも多く、OEMでの生産も可能であることを周知していきたいとのこと。
 コロナ禍で展示会への出展が思うようにできなかったが、今後は老舗と新たなブランドの両面を使って販路の拡大を図っていきたい考えだ。

 


代表取締役 宮沢 一史さん

県産品を使った体に良いものをテーマとしたお菓子ブランド「みやきんハーヴェスト」を立ち上げた。各県の催事に出店したり、テスト販売事業に積極的に参加したりとフットワークが軽い。「青森県産品の良いところを全国にアピールして自社の売り上げにもつなげていきたい。」と語る。


支援者からのコメント

創業160年を超える老舗企業として既存の商品を守りながら、近年の健康志向層へ向けた新たなブランド立ち上げなど、攻めの経営を行っていると思います。今後も継続的なチャレンジを応援したいと思います。

 

  1. 企業プロフィール

    1. ■企業名/株式会社お菓子のみやきん
    2. ■所在地/上北郡七戸町笊田76-1
    3. ■TEL・FAX/0176-62-5100・0176-62-6880
    4. ■代表者名/代表取締役 宮沢 一史
    5. 資本金/1,000万円
    6. 設 立/文久元年(西暦1861年)
    7. 事業内容/和菓子、洋菓子製造販売
    8. 活⽤補助事業/令和2年度21あおもり未来チャレンジ助成事業
    9. ■ホームページ/http://okashinomiyakin.com
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