弘前大学食料科学研究所

県産食の総合プロデュース

調査研究にかける熱き思い

県外出身で、函館に12年、青森に来て3年。「北日本には素晴らしい食材がたくさんある。」という思いの中、「溢れているお宝にきちんとした間仕切りと蛇口をつければ、適正適量の生産と販売価格につながるはず。その道標となる研究になれば。」と、県産食材の価値向上のために力を注いでいる。

水産部門助教授 福田さん

調査研究の内容 青森セミフルコースレシピ

弘前大学食料科学研究所が行なった青森県産食材の高機能ブランド化に向けた取り組みが、レシピ集となって結実した。事業を進めてきた同研究所の水産部門の福田准教授によると、「青森といえば、りんごと伺うことが多い。青森県は日本有数の農林水産資源を持つものの、県外の消費者や事業者に情報が行き渡っていない。」という状況下において、機能性、調理技法や魅せ方といった「食の付加価値向上」に関する総合的な企画と情報提供が本事業の目的だ。
 弘前大学が研究や連携を通して関係している食材を中心とした県産食材を使って「青森セミフルコース」が開発され、それぞれのレシピが公開された。「最初はセミフルコースの予定でしたが、皆さんの多大な協力のもと、ほぼフルコースに。」という嬉しい誤算も。味だけではなく、洗練された見た目にもこだわったが、調理師免許を持つ程度の技能があれば調理可能なものにしたという。
 同研究所は本事業を、「食の付加価値に対する消費者や事業者の理解を深めるとともに、生産者の所得向上・安定経営の実現に向けた第一歩。」と位置づけている。

 材料や作り方だけでなく、食k材の特徴や調理ポイントなども記されたレシピ集

 弘前大学で研究開発した赤い果肉のりんご「紅の夢」に加え、「深浦マグロ」、「船凍サバ」などを活用した「青森セミフルコース」

事業化までの道のり 食の総合プロデュースを提案

  「消費者の評価は食材自体ではなく、食文化、味や見た目、食べる環境といった食事の総合点で判断されることが多い。それも食の付加価値であり、それを消費者に認めてもらうことでブランド化が図れないか。」と、まずは事業の足がかりとして、高機能ブランド化の取り組みを連携して行ってい
るむつ市とともに、「下北プラッター」を完成させた。

 銀のさらにクラッシュアイスをもって

 弘前大学で実証研究中のりんご

その後、元気チャレンジの支援を受け、食材の調査・分析を経て、青森セミフルコース完成まで道のりが続いていく。
 レシピ開発は、事業の趣旨に賛同してくれた弘前市内のホテルに依頼。強い思いの表れかのようにとんとん拍子に進んだという。

助成金活用の経緯とメリット 新事業推進に自信

 助成金は、下北プラッターの試食会開催に係る経費と、青森セミフルコースのプロモーションビデオ(PV)制作費に活用した。
 周りからの情報提供で元気チャレンジを知り、応募したという同研究所。「助成事業に採択されたということは、我々の考え方や事業の方向性が理解されたということ。そう考えると心強いですよね。」と福田准教授。自信を持って新事業に挑戦できたことも、制度活用のメリットの一つだったようだ。

今後の事業展開 取組は第2フェーズへ

「インバウンド・アウトバウンドの両局面でいかに外貨を獲得するかが食の成長戦略のカギであり、研究の目的。」と話す福田准教授。本事業は県産の食を移出・輸出し、外貨を稼ぐための第一フェーズであり、同研究所は早くも次に駒を進めている。
 第二フェーズは、県産の食を海外へ安定的に売り込むためのマーケティング拠点・アーバングローバルセンター設置に向けた取り組みだ。平成27年に「設置検討会」を設立し、アジアのショーケースといわれるシンガポールに焦点を当て、すでに現地での調査を実施している。「得られた予備的知見を生産者や事業者、食産業にフィードバックするとともに、アーバングローバルセンターの具現化に向けて研究を深めていきたい。」と、研究を通じて外貨獲得モデルの構築を目指す考えだ。

map

企業プロフィール

  1. ■企業名国立大学法人 弘前大学食料科学研究所
  2. ■所在地青森市柳川2-1-1
  3. ■TEL017(763)5028(代表)
  4. ■URLhttp://www.ifs.hirosaki-u.ac.jp
  5. ■代表者名嵯峨 直恆
  6. ■採択年度平成26年度下期
このページは役に立ちましたか?

ご回答ありがとうございました。

更に詳しく検索する
その他

よく検索されているワード

お悩み・目的に合わせて相談する