十武建設株式会社

産業廃棄物をリサイクル 環境にも配慮した新舗装

新商品にかける熱き思い

「最初は一人黙々と手作業でやっていたので、社員はみんな心配していたと思います。」と笑う赤坂社長。見通しがつくまでは孤軍奮闘したという。撹拌具合や接着剤の配合など、試作を繰り返す中で心が折れそうになったことも。「途中でやめたらすべてが無駄になる。絶対やってやる!と。」負けず嫌いが功を奏したようだ。

十武建設株式会社 赤坂憲孝さん

開発商品の内容 透水・耐久性に優れた杉チップ

 景色に溶け込む自然な風合いと雑草抑制効果を期待し、遊歩道などの舗装にウッドチップを使うケースが増えている。伐採樹木や間伐材を使ったウッドチップ舗装は珍しくはないものの、十武建設(株)が開発・施工しているのは「杉の樹皮」。独自に開発した撹拌機械で繊維状にしたものだ。接着剤には海水から抽出される酸化マグネシウムを使用しており、同社の赤坂社長は「すべてが自然素材でできている自然と人に優しい商品です。」と胸を張る。
 製材の過程で出る杉の樹皮はこれまで産業廃棄物として処理されてきたが、繊維質で腐食しづらいという点に目をつけた同社が舗装材の開発に取り組んできた。産業廃棄物を有効利用することで地域が抱える課題解決にも貢献しつつ、既存の舗装用ウッドチップに比べてコストを抑えることができるというのも大きな魅力だ。
 「SUGI ROAD(スギロード)」と名付けられた本敷設は、接着剤の配合を変えることで弾力性の高いソフトな舗装や雑草抑制効果を高める硬い舗装にするなどの対応が可能。遊歩道だけでなく公園の遊具まわりや庭先にも適しており、「透水性や耐久力にも優れているので喜ばれています。」
と、その効果も実証されている。平成28年11月には、十和田湖休屋地区の十和田神社に向かう参道にも採用された。

 杉並木の参道に敷き詰められた杉チップ

 適度な弾力性があるため、ジョギングコースなどにもオススメだという

事業化までの道のり 農機具メーカーとタイアップ

 行政関係者からコストを抑えられる舗装手段はないかと相談を持ちかけられたことが取り組みのきっかけとなった。チップ舗装はメリットこそ多いが、コストが高いのが難点。一方で、青森県は杉の生産量が多く、伐採作業の過程で出る皮の量も膨大。この産廃を利用して安価なチップを開発するべく、平成25年に取り組みがスタートした。

 県内だけでも年間で東京ドームを約1.3mmの高さに埋め尽くすだけの量の樹皮が廃棄されているという

 トラクターを言動とした撹拌試作機 特許出願中

 杉の皮は油分を含んでいるため耐久性があり、繊維質なため他のウッドチップと違い剥げて飛散することもない。新たな舗装材に適してはいるものの、「市販の機械ではうまく撹拌することができず、地元の(有)川村機械と共同で専用の機械を開発しました。」トライ&エラーを繰り返し、ちょうどよく繊維が撹拌されるよう調整を重ねた。

助成金活用の経緯とメリット 資金面以外のメリットも大きい

 助成金の使いみちは、主に撹拌機械の試作。赤坂社長は「助成制度を活用するのは初めて。新規事業として確立するには専用機械の開発が肝だったので、助成金がなければ難しかった。」と振り返る。また「21あおもり産業総合支援センターのコーディネーターに相談にのっていたいただいたり、必要な情報提供や人脈づくりまで支援していただけたことが心強かったです。」と資金面以外のメリットも強調。同じく助成金を活用して開発した商品名とロゴを携えて、社長自ら積極的に営業活動をしている。

 ロゴマーク

今後の事業展開 商品化して流通

 試作機が完成したのち大型機を製作して事業に取り組んでいる同社。着々と施工実績を増やす中、「事業として継続していくために、今後も商品の改良を重ねてお客様が必要とする商品にしていきたい。」と話す。
 現在のところ「SUGI ROAD(スギロード)」は同社が施工するのが基本だが、「今後は商品化を目指したい。」と赤坂社長。全国の一般住宅の庭先や花壇でも簡単に敷設できる商品として売り出していきたい考えだ。

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企業プロフィール

  1. ■企業名十武建設株式会社
  2. ■所在地十和田市奥瀬大堀平164-1
  3. ■TEL0176(72)2458
  4. ■URLhttp://www.toubukensetu.co.jp
  5. ■代表者名赤坂 憲孝
  6. ■従業員数12名
  7. ■資本金1,000万円
  8. ■採択年度平成27年度上期
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