リンゴ

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リンゴ
学名 Malus pumila
青森県での生産量等 収穫量 409,800トン 全国一位(出典:農林水産省統計 令和元年果樹生産出荷統計)

栄養成分
(出典:日本食品標準成分表2020年版 (八訂))

可食部100g当たり(生)
エネルギー 57Kcal、水分 84.1g、蛋白質 0.1g、脂質 0.2g、炭水化物 15.5g、灰分 0.2g、カリウム 120mg、ビタミンC 4mg、食物繊維 1.4g


特性

 リンゴは中央アジアを原産地とするバラ科リンゴ属の落葉高木樹で、その果実を食す。ヨーロッパでも長い栽培の歴史があり、日本には明治に導入され、比較的冷涼な気候が栽培に適していることから、青森県、長野県が主産地となった。
 リンゴの品種は、世界中で約15,000種類、日本では約2,000種類あり、青森県産業技術センターりんご研究所では約300種、青森県内では約50種が栽培されている。「紅玉」「国光」の二大品種時代が長く続いたが、幾多の品種改良が進み、1962(昭和37)年に「ふじ」が登録されてからは、日本ではふじが最も多く生産されている。
 一般的に生食では皮を剥いて食べることが多い。加工品ではジュース、パイ、焼きリンゴ、ジャム、シードル、果実酢などがある。
 「1日、1個のリンゴで医者いらず(医者を遠ざける、とも)」と言われるように、リンゴにはビタミンやミネラル、食物繊維などさまざまな成分が豊富に含まれている。加工工程の熱処理などで失われる成分もあるが、健康の維持に役立つ多くの成分は保持されることが報告されている。糖質は果糖、ブドウ糖、ショ糖が主で、酸としてリンゴ酸とクエン酸を含む。
 リンゴの摂取は、ガンへの予防効果が高く、特に肺ガンに対しての予防効果がきわめて高いとされている。良質なペクチンが多く含まれているため、心臓病や脳卒中の予防、ぜんそくや気管支炎など慢性非特異的肺疾患の抑制、ビタミンCの吸収促進などにも効果がある。ポリフェノールにも生理機能が期待されている。


主な機能  リンゴとして中性脂肪減少、アレルギー発症抑制、血中コレステロール低下、肺がんリスク低下。
 リンゴポリフェノールとして抗酸化性、抗う触性、抗アレルギー作用、脂質代謝制御機能、メラニン生成抑制作用、抗腫瘍活性、消臭、血圧上昇抑制、抗変異原、抗毒素、皮膚掻痒症抑制など。
 リンゴペクチンにポリフェノールの吸収促進作用。
 リンゴペクチンオリゴ糖に高血圧抑制と血中コレステロール低下作用。
機能性成分
ペクチン(リンゴペクチン)


 ペクチンは食物繊維の一種で、増粘剤として使用されるほか、水溶性食物繊維としてコレステロールを含む血中脂質の低下作用がある。その一方で、リンゴペクチンにはポリフェノールの吸収を高める作用も有る。
 リンゴペクチンは腸のリズムを正常に保ち、腸内の善玉菌を増やし悪玉菌の繁殖を防ぐ効果がある。その効果は他のペクチンよりも強く、大腸ガンの予防に有効である。ビフィズス菌・乳酸菌など善玉菌をもつヨーグルトなどと一緒に摂取するとさらにこの効果が増す。
 他には、肥満糖尿病の予防、動脈硬化の予防、胃腸の保護効果、アレルギー予防などが知られている。


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ペクチンオリゴ糖

 

 ペクチンをペクチン質分解酵素で分解することにより得られるオリゴ糖。高血圧の抑制と血中コレステロールを低下させることが明らかとなっている。
 リンゴペクチン由来のオリゴ糖は活性酸素抑制作用があるといわれている。

 ※ オリゴ糖とは...3個から数個の単糖分子が結合した化合物

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セラミド(リンゴセラミド)

 

 セラミドは脂質の1つで、水分の蒸発を防ぐ効果がある。
 植物由来のセラミドについてはこれまで、皮膚老化防止、大腸がん抑制などの機能性が報告されている。
 リンゴセラミドはリンゴ残渣からペクチンを製造するためのエタノール処理工程から調製することが可能で、肌の保湿・美白効果があることから、健康食品及び化粧品原料に利用されている。従来の米ぬか、小麦胚芽由来のセラミドと比較して含有量が多いことから、コスト面で優位性がある。
 また、リンゴセラミドについては培養細胞に対してアポトーシスを示すことが明らかとなっている。


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ポリフェノール(リンゴポリフェノール)・プロシアニジン(プロアントシアニジン)・ケルセチン・フロレチン

 

 ポリフェノールは、ほとんどの植物に含まれている色素や渋み・苦みの成分のことで、抗酸化作用を有する化合物群である。
 リンゴポリフェノールは「プロシアニジン」が主体で「ケルセチン」等も含む。抗酸化作用の他、抗アレルギー作用、抗腫瘍活性などがあると報告されている。
 アンチエイジングのための化粧品などに配合されている「フロレチン」も、ポリフェノールの1つで、リンゴやナシに含まれている。
 未熟リンゴ果実には、完熟リンゴに比べ5~10倍のポリフェノールが含まれていると言われている。

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カリウム

 カリウムは主要ミネラルの一つで、主に細胞内に分布し、神経伝達などで重要な役割を果たす。
 リンゴは果実の中でもカリウムを比較的多く含む果実である。
 カリウムはナトリウムを体外に排泄させて、血流をよくする作用があるため、高血圧を抑制すると言われていることから、摂取量は3.5g/日が望ましい。


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利活用、応用の方法、用途など

 

生食だけでなく、パイやタルトなどの焼き菓子料理、ジャムやジュース、シードルや果実酢など加工品にも利用できるため、用途が広い。
 リンゴ自体を利用するのが人の健康に対しては良いが、機能性成分を活用するのであれば抽出が望ましい。
 その場合は、リンゴ果汁の生産の際に排出される残渣を用いるのが、リンゴの有効利用の観点から効果的で、この搾汁残渣からペクチン、ペクチンオリゴ糖及びセラミドを工業的に製造することが可能である。
 弘前大学では、リンゴ搾汁残渣からペクチンオリゴ糖の簡易製造法を確立している。

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紅の夢


 「紅の夢」とは、弘前大学農学生命科学部附属藤崎農場で行われた、リンゴの育種プロジェクトによって誕生した新品種のりんごです。

 全国で生産されているりんごの約50%以上を占める「ふじ」の誕生から70年、「多品種化時代を生き抜く特徴あるりんごを!」をコンセプトに「紅の夢」は2010年に、弘前大学育成の果肉まで赤いりんご第1号として農水省に品種登録(登録番号19259)を行い、様々なメディアに取り上げていただきました。

 「紅の夢」の最大の特徴は果肉が赤く着色することです。しかもこれまでの赤肉品種にありがちであった、「渋くて生では食べられない」という問題が克服され、酸味の効いた生食ができるおいしいりんごです。

 さらに、収穫時期を変えることにより、早取りでは加工品向きの酸味の強いりんごになり、収穫時期を遅らせると蜜入りの生食に適したおいしいりんごになります。



 「紅の夢」の赤い果肉の秘密は、天然の赤色色素であるポリフェノールの一種「アントシアニン」にあります。

 果肉を赤く色づかせる「アントシアニン」は、抗酸化作用があり人間の身体に良いとされているのですが、通常は赤いりんごの「皮」の部分に存在しており、皮を剥いてりんごを食べる習慣のある日本では、この大事な部分を捨ててしまっていました。

 「紅の夢」は、この大事な「アントシアニン」が果肉に存在しているため、今まで通り皮をむいて食べても「アントシアニン」を摂取することができます。


 「紅の夢」の果肉の機能性・成分についてはまだまだ分からないことだらけです。現在、弘前大学農学生命科学部を中心に研究が進められています。


研究機関

国立大学法人弘前大学 弘前大学研究・イノベーション推進機構
青森県弘前市文京町3
TEL:0172-39-3176


公立大学法人青森県立保健大学 研究推進・知的財産センター 

〒030-8505 青森市大字浜館字間瀬58-1 

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