有限会社田向商店

青森のサメ屋の挑戦こだわりの手作りサプリメントで新ビジネス 特産アブラツノザメの未利用部位をフル活用

 青森の秋冬の食卓で見かける魚のひとつにサメがあります。昭和の初めから青森市で水産物の卸売販売を行ってきた田向商店の主力商品が、このサメでした。現在も、販売のメインは青森近海で獲れたサメのむき身です。
 取材当日も朝から、三厩漁港で水揚げされたばかりのアブラツノザメの解体作業が進められていました。切り落とされたサメの頭を見て、「この部分は、今はまだ一部しか使われておらず、ほとんどを飼料に回している状態なんです。将来的には自社開発の機能性食品に全て使えるようにしていきたいんです。」と次なる目標を話してくれたのは専務の田向常城(つねしろ)さん。
 今使われている頭部の一部は軟骨部分で、田向商店が開発・製造・販売をしているサプリメント「青森のサメ屋がつくったサメ軟骨」に使われています。
 田向さんがサメの総合利用構想に着手し、機能性食品の開発を始めたのが平成19年。きっかけは、大型店舗の低価格競争の激化によるサメの価格の低迷、魚介類の水銀含有量が取沙汰され、厚生労働省が妊婦や妊娠の可能性のある女性に対して魚介類の摂取を控えるように呼びかけたことによるサメの出荷量の減少などでした。まずは、青森県産業技術センターにアブラツノザメの軟骨成分の分析研究を依頼。同時に、自社で軟骨の粉末化の試作を開始し、試行錯誤の末、翌年には微細でほとんど無臭の軟骨粉末をつくることに成功。「青森近海のサメの軟骨成分を専門機関で年間通して調べていただいたところ、コンドロイチン硫酸やコラーゲンなどの含有成分の質や含有量は、季節や海域、雄雌に関係なく安定していることがわかりました。うちで扱っているサメは鮮度もいい。だから、敢えて化学的抽出などは行わず、軟骨の粉末をナチュラルなまま使用することになりました。」
 素材の良さにも助けられ、サメをよく知るサメ屋だからこその製法を確立できたことに自信を持ち、平成21年3月には助成制度の後押しも得て、商品化にこぎつけました。
 さらなるステップアップとして、「『サメ軟骨』のターゲットは中高年の女性向けなので、もう少しやさしい色合いのデザインも考えてみようかと(苦笑)。今後できるだけ未利用部位を減らせるよう、サメのさまざまな部位を使った新商品の開発準備も始めています。」


 

  • ■田向 常城(たむかい・つねしろ)専務取締役
  • 企業プロフィール

  • ■社名 有限会社田向商店
  • ■代表者 田向 健二
  • ■設立年月日 昭和4年
  • ■所在地 青森市港町2-23-14
  • ■電話 017-741-0936
  • ■企業URL http://tamukaisyoten.com/
  • ■従業員数 12名
  • ■資本金 7,500万円
  • ■採択年度 平成20年上期
  • ■助成期間 平成20年〜21年
  • ■事業内容 青森県産アブラツノザメ加工廃棄物からの機能性食品素材『コンドロイチン-たんぱく質複合体』の開発、製造、販売
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  • ★事業紹介URL http://sameyadesu.ocnk.net/
 

 

インタビュー動画

 

掲載内容は取材時のものです

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